観察して真似ればいい。
春から新しい環境がスタートした方も多いと思います。学生から社会人になった方、新しいバイトをはじめた方、新入部員として部活にはいられた方などなど。
新しい環境では、よほどのことがない限りは「先住民」的なもともとその環境に属している方が居ます。先輩だったり、上司だったり。
新人という名の「移住者」と「先住民」とコミュニケーションを重ね、その人のことを知り、相手にも自分のことを知ってもらい、人間関係が構築されていきます。
その中で、ぜひ相手のことを「観察」してみてください。「観察」といってもストーカーみたいな意味ではなく(苦笑)普段の会話、やりとり、行動を見てください。
観察してみると自分が対峙してポジティブな感情を受けること、ネガティブな感情を受けることがあるかと思います。
例えばポジティブな感情を受ける例だと「○○さんはオフィスに入ってくる時に笑顔で挨拶するなぁ」とか、「あの人は、毎日パリッとしたYシャツ着ていて清潔感あるなぁ」とか。
それに対し、ネガティブな感情を受ける例だと「あの人は、後輩に対して口調が厳しいなぁ」とか、「○○さんはお酒飲むとからんでくるのでめんどくさい」とか。
ありますよね。そういう感情。当たり前のことだと思います。ただ、その感情を受けたあとが大事だと思っています。
ポジティブな感情を受けた時は、自分も同じようなことができるように真似をしましょう。真似をすることで自身が成長できます。
逆にネガティブな感情を受けた時も真似をしましょう。自分がそうならないように真似るのです。
人間は、必ず良いところがあれば、悪いところもある。観察してポジティブな要素は自分に取り込み、ネガティブな要素は自分から排除していく。そうすると自己成長するプラス要素を積み重ねることになります。
ひとつ、私自身がこれを体感した例をあげてみます。昔、一緒に働くエンジニアの方がいました。一応、立場上は私が彼の上司でした。彼はとてもスキルが高く、とても頼れる方でした。
そんなエンジニアの彼ですが、必ず社内での会議でも、チャット上でも「お客様」と発するのです。エンジニアなので接客するわけでもなく、社内の会議なのでひと目もないのですが絶対に「客」とか「お客さん」とかそういう言い方はしなかったんですね。
「でも、それってお客様からしたらめんどくさかったんじゃないかなー。」…みたいな。フランクな物言いでも、絶対に「お客様」という言い方を崩しませんでした。おそらく彼にとってその言葉選びに信念がこもっていたのだと思います。
感受性も人それぞれなんですが、私はその言葉選びからも顧客を大切にする信念に対し、ポジティブにすごいなぁって受け取りました。それ以来、私もこの部分は真似て「お客様」という言葉選びをするように真似ています。
こういう観察から真似をすることでちょっとずつ成長していきます。自分でも気付かないくらいのスピードで。
そして、いつか必ずあなたが「先住民」の立場になる時が来ます。先輩になったり、上司になったりして、新人という名の「移住者」を受け入れる時が来ます。
その時に、自分が「移住者」だった時にポジティブな感情を受けたものをしてあげてください。そして、ネガティブな感情を受けたものはしないようにしてあげてください。(そして、その新人も観察して真似ると良いです)
…という話を新卒入社の子たちに話す機会もしばらくなさそうなのでnoteに残してみました。