子どもの感情の行き先。
朝、子どもの手の甲に傷があった。聞くと驚愕の答えが返ってきた。自分でやったと。耳を疑った。
原因を聞いたらこの答えが返ってきた。
「勉強が嫌でイライラした」
正直、胸の奥が締め付けられる感覚を覚えつつ、子どもにいくつか質問を投げかける。「難しくて分からないから嫌なのか。」や「学校に行くのは嫌なのか。」など。
結論から言うとコロナウィルスによる休校により、学校に行けない状況下。学力が下がることを懸念し「平日の午前中はドリルをやる」というルールを設けたのだが、これが原因だった。正しくは「やらされている勉強が嫌でイライラした」だった。
ヨメとも話をして、子どもとも1対1で話をして、この原因に辿り着いた。親からすれば、学校の授業時間と比べれば与えたドリルの量など大したことがない。そう考えていた。だが、子どもにとっては量ではなく、質が原因だった。
子どもと1対1で話した中で「やらされている」という毎日積み重なって行き、ストレスとなった。努力は積み重ねれば成功へと繋がるが、逆にストレスは積み重なると心が病んでいく。積み重ねは、良いことばかりに導かれるわけではない。
子どもにとっては、学校に行き、先生から解き方、考え方を教わり、周りにいる同級生の声や行動から自身の考えや答え合わせをしながら学び、積み重ねて行く。これが学校での教育の質だ。それが休校で失われた中、その質を量に変換し与えてしまった結果、子どもは抱え込み、ストレスを抱えてさせてしまった。
子どもと1対1で話をしていた時に、勉強自体をすることが嫌ではないということだった。それならば、解決すべきポイントは「やらされている」という感情が生まれた点だ。そこをどのように解消すべきか考えて、いくつかの勉強方法を子どもと一緒に考えてみることにした。ひとつは、学校の勉強法に否定感は出ていないことから考えると、学校の授業に近い方法を提示した。
ひとつは、動画を見せることだった。幸いにも、「小学校 5年 算数」とググるといくつかYoutubeで授業動画を公開してくださっている方がいらっしゃった。いくつか見て、その中で見せたのは、「とある男が授業をしてみた」という動画。これをテレビでYoutubeを再生して、用意されたプリントも印刷して鉛筆を持たせて学校授業と同じようにしてみた。動画を見た後、子どもに感想を聞いてみたところ、分かりやすかったし、拒否感もないようだった。
合わせてこれは本当に凄いなって思ったんだけど、「小島よしお」もYoutubeで休校対策として小学生向けに授業を公開している。子どもには分かりやすくお笑いが嫌いでなければおすすめ。
ただ、ひとつ問題が出てきた。算数は動画があるのだが、国語や理科、社会などは動画がない。他にもググったりしたが教科書に合わせて授業をしている動画配信はなかった。(あったとしても古い)
幸いなことに市の教育委員会から動画の配信がされているのでそれを活用しているのが現状。今は子ども自身にもやるべきことを考えてその日に何をやるかを決めてもらっている。そのスキルは、どんな道に進んでも必要となる。ただ、自身で決めることが新たなストレスに繋がる可能性もあるので、様子を見てみたい。
残念ながら、このnoteを書いている時点では、まだ子どもと一緒に出した結論も答えも出ていない。残念ながら親も子ども本人ではないので、現時点で子どものストレスが全て解消できているのかは分からない。ただ、子どもがSOSを出してそれに気付けたのは良かったとは思っている。
かなり家族にとってセンシティブな内容なので、このnoteを書くか悩んだが目的はひとつだけ。このコロナウィルスによる休校の影響で子どもが出すSOSがあるかも知れません。(もちろん、そんなSOSがないのがベストです。)SOSがあったら、それに気付いてあげて欲しい。そして、そのSOSに子どもと一緒に向き合って欲しい。
子どもが出すSOSは、それに気付いてあげることで、SOSの目的である大半は解消したに近い。子どもはとにかく気付いて欲しいのだから。気付きさえすればそこからは子どもと一緒歩んでいくことができるから。
追伸、幸いなことにこのnoteを公開するか考慮している1週間の間で子どもは自分でスケジュールを立てて勉強をすることで前向きに勉強をしています。休校が終わるまで、勉強も含めて子どもと一緒に良い方向性を探しながら過ごしていきたいと思います。