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今年も虫コナーズを選んだ理由を語ろう

「この世界には、虫コナーズと虫コナーズやない虫コナーズ的なものがあんねん」

KINCHO 虫コナーズ「初めてぶらさげた人」篇

そう、テレビから長澤まさみが関西弁で語りかけてくる5月下旬。このKINCHOのCMは、絶妙のタイミングで流れてくる。

のちに調べたところ、このCMは2020年のCMで、今年は2022年なので2年前の長澤まさみが錆びつかないドスの利いた声で訴えかけてくるのだ。「虫コナーズ的なのじゃなく、虫コナーズを買え」と。

春が終わると蚊が庭で見かけることもあり、去年からぶら下げて放置されている「去年の虫コナーズ」は、「買い替えて」と訴えかけてくる。

万人がそうなるとは言えないが、このCMは購買における「最後のひと押し」を促進する効果があるCMだろう。

流す時期も、「蚊対策が必要となる時期」に流し、「まだ蚊対策用品を買っていない人」をターゲットとして、「的なものを買わさない(正規品を買う)」ことを目的として効力を発揮している。

このCMがよくできているところは、長澤まさみの起用方法だろう。当時も話題になったが、長澤まさみに関西弁をしゃべらせたところと、ドスの効いた声で、やんわりと「虫コナーズ的なもの」をDisる。おもわず「ハッと」させられてしまうのだ。「虫コナーズを今年も買わなければ…。」と。

ちなみに、おそらくだがこのCMを長澤まさみが標準の透明度高い形で「虫コナーズを買おう!」みたいな爽やかCMだったら、たぶん効果はなかったと思う。長澤まさみファンは、虫コナーズを買うが、ファンでない人は虫コナーズ的なものを買っていたかも知れない。

KINCHOは、CMは注目度を集めることを重点をおいて作っているのだと思うが、うまくマーティングにもつなげているなぁと関心してしまうCMだ。

というわけで、「あぁ、今週末に虫コナーズを買わないとなぁ…。」と思っていたら、ヨメが「あのCM観たら虫コナーズしか買えなかった」と既に買ってきていた。

絶大的なCM効果。主婦層にも効くマーケティング効果。これを「ブランディング」というのだろうな。本家の本質的なスペックの違いはもちろんのこと、世の中の類似品を寄せ付けない刷り込み力を持つ。

この製品の立ち位置を築いたので代表格となるのはユニクロの「ヒートテック」が代表的なものだろう。寒くなると「ヒートテック買わなきゃ」と話すくらい浸透した商品の代表格だろう。「虫コナーズ」もその立ち位置に立った商品であり、その立ち位置を維持するため、毎年スペックを上げ、類似品の追随を許さぬ努力を続けている。

こうして、今年の夏も、やまだ家は虫コナーズがぶら下がります。

しかし、このCMの関西弁を話す長澤まさみ。誰かとポジションが似ているなぁ…と思った。

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